| 1~13 | スペシャル/外伝/劇場版 |
スペシャル 「きっと”愛”を知る日が来るのだろう」
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
「オペラを観るのは初めてでしたが、体の奥から震わされるような歌声でした。ですが、歌詞が古典語だったため、一部聞き取れませんでした。いいったい何のことを歌っていたのでしょう」
「お客様の依頼内容が高度すぎるのです」
「ですが、私はドールです。私の業務は歌詞を書くことでありません」
「ローダンセ…教官。教官が私を推薦してくださったのですか」
「イルマさんの心を知りたいのです。……良きドールとは人の言葉の中から、伝えたい本当の心をすくい上げるものなのです」
「任務遂行上……必要なのです!」
「行軍訓練では、完全装備で20メリド以上を歩いたこともあります」
「私は愛を知らないのに、愛を言葉にできるのでしょうか?」
「みなさん、ご自分の『愛してる』を、手紙に込めているのですね」
イルマ・フェリーチェ
「自動手記人形。それを書くのがあなたの仕事でしょう?」
「その言葉を耳にした、全ての女性が共感し、全ての男性の胸を打つ。そんな恋文が欲しいのよ」
「私、アルドにもひどいこと言っちゃった。彼だってつらいのに、私だってもうフーゴか帰ってこないことくらい分かってる。でも、そんな簡単に、あきらめられるわけ、ないじゃない」
「だけど、それを見ても私の心をすくい上げたものにしかならない。私の欲しい歌は、そういうのじゃないの」
「ヴァイオレット。付き合ってくれてありがとう、一人じゃないのも悪くなかったわ」
「そうかもしれない……けど、これは私が欲しかったものよ、ヴァイオレット」
♪「ただ静かに、おなじ空に風を聞こう。
そこにはあなたはいないけれど、もういくども書いた文字は、羽のように飛んで消えた。
愛はいつも、陽だまりの中にある。
見えなくても、ふれられなくても、そばにあるように。
ただ、優しい森の木々は、雨にうたう。まるでわたしを励ますように。
まだ乾かぬ土のうえを歩いていく、いつかの道。
愛はいつも、透き通る水のよう、受け止めては、また離れていく、あなたに似ている。
愛はいつも、陽だまりの中にある。
見えなくても、ふれられなくても、そばにあるように」
アルド・モリーニ
「初めて見たときの彼女はまるで人形のようで、イルマの求める手紙の代筆ができるようには、とても見えなかった」
「次の作品は新作にしたい、もっと今の人たちに伝わる舞台にしたい……ってね」
「あの戦争は多くの人々に傷跡を残した。今もその人々の心は凍り付いたまま。次の時代の到来を感じることも、前に進み出すこともできていなんだ」
「ヴァイオレットの書いた手紙が、凍っていた私のイルマの時間を動かし始めた。ここにいる私たちは、この歌と共に、ここから新しい時を刻み始める」
ローランド
「わしには難しいことはよくわからんが、手紙はな、宛先があればそこに届く。無ければ送り主に戻されることになってるんだ」
「でも、戦争は残酷で相手を選ばないんだ」
「その手紙だけじゃない。ここにある手紙は、行く先も送り主も失った手紙たちだ」
「この手紙全てに、書いた人の心がこめられているのに、その想いは誰にも伝わることはない。航空祭があれば、空からまいてあげられるんだが」
外伝 「寂しくなったら名前を呼んで」
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
「私はあくまでも任務ですから」
「私は孤児です」
「会いたい方はおりますが、会うことができませんので」
「技術向上の秘訣は、無駄な力を抜き指揮に従うことです」
「どの手紙にもさまざまな『愛してる』がありました。手紙だと届けられるのです。普段言えない心の内も」
「優しいですか?……私はただマネているだけです」
「少し、似ています。私も親を知りません。拾われて武器として育てられ、そこである方と会いました。その方に字を教えていただき、育てられ、優しくしていただきました。生きる目的も与えてくださいました」
「いいえ、イザベラ様は私に初めての『友達』をくださいました。それに、手をつなぐと、心が温かくなることも教えてくださいました」
「自分でもよく分からないのですが、……受け取りたくないのです」
「ですが、エイミー様。私は自動手記人形です。お客様がお望みならどこでも駆けつけます」
イザベラ・ヨーク
「世界中、どこにでも行けるんだ」
「君を見てると、自分が惨めになる」
「あの子たちは僕の家柄しかみてない。自分にはくをつけてるんだ」
「君って本当『完璧』って感じ。どこかの王族って言われても、疑わないよ」
「妹のね、髪をよく結んでたんだ。君の髪って、ビロードみたい。高く売れそう……ううん、売らない」
「君みたいに何でも上手にできないよ!僕は君と違うもの。……そうだよ、全然ちがう。ずるいよ、君は。今とても恵まれてるじゃない……ごめん」
「ねえ、どうして?僕は、ひどい。でも君は優しくしてくれる」
「じゃあ、たくさん楽しもうね、舞踏会。エスコートしていただけますか?」
「君が一番きれいなんだよ。ねえ、そばを離れないでね」
「決めた、僕の妹にする」
「復讐だから、こんな生き方しかさせてくれない……本当はこの子も不幸になるはずなんだ。でも、僕が幸せにする。新しい選択肢を何もない僕がこの子に与える」
「僕の人生は何もない。情熱も希望も、もし唯一すばらしいものがあるとすれば…………こんな自分が守りたいと思うこと。救いたいと思うこと。それが僕が生きる理由になっていた」
「ねえ、テイラー。エイミーはもう呼ばれることのない名前だから、君を愛していたから、捨てた名前だから。……魔法のように君が唱えるかぎり、君を幸せにしたいと願ったことは、ずっと消えないんだよ。だからテイラー(寂しくなったら名前を呼んで)」
代読(ベネディクト)
「これはあなたを守る魔法の言葉です。エイミー、ただそう唱えて』」
テイラー・バートレット
「エイミー」
アシュリー・ランカスター
「わたくし、家柄なんて関係なく、あなた自身とお話をしてみたいのです!」
外伝 「君の名を呼ぶ、それだけで二人の絆は永遠なんだ」
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
「私の友人の、大切な妹さんなのです」
「テイラー様。私が字を教えて差し上げます」
「勉強して、そして一人前の郵便配達人を目指しましょう」
「大事なものがあるのは、とても『うれしい』ですね」
「郵便配達はとてもすばらしい仕事です」
「テイラー様。私はドールです、私にお手伝いさせていただけませんか?」
「想いがどうか、届きますように」
テイラー・バートレット
「ううん、違うよ! わたしね、郵便配達人になりたい!」
「あたしはここに来る前から、郵便配達人になるって決めてたんだ!」
「すごい、毎日こんなにたくさんの配達。しかも今まで一度も地図を見てなかった!すごいよ!」
「ねえ!師匠って呼んでもいい?」
「『なんか』じゃないよ。郵便配達人が運ぶのは『幸せ』だから」
「赤ちゃんじゃないのに、1人で寝れないってカッコ悪い?」
「自分のものって、なんかうれしい!大事にしなきゃ」
「このクマもあたしの大事、大事なんだ」
「ねぇねもあたしにこやってくれたのかな?…………もうほとんど忘れちゃったや。『これはあなたを守る魔法の言葉です、エイミー、ただそう唱えて』
「師匠がねぇねの手紙を届けてくれたから。わたしはねぇねと一緒にいた時のこと、もう忘れちゃったけど、この手紙は残ってる。ねぇねがいたこと、あたしを想ってくれてたこと。師匠が運んでくれたのは、幸せなんだ」
「エイミー。あたしも幸せを運ぶ人になりたい」
「お願い、師匠。…………ねぇねに届けたいんだ」
「ありがとう、バイオレット」
「シスターが教えてくれたんだ。ねぇねはあたしのために、遠い所に行くことを選んだんだって、離れ離れになっても、あたしを想って手紙をくれた。だから、あたしは……」
(手紙)「わたしはテイラー・バートレット。エイミー・バートレットの妹です」
「ちゃんと一人前の郵便配達人になったら、そしたらその時、ちゃんと自分で渡すんだ!」
ベネディクト・ブルー
「世の中がめまぐるしく進歩してても、郵便配達人の仕事は何も変わらない。毎日同じことの繰り返し、つまんねえ仕事だ」
「配達人なら、住所なんて全部頭に入ってるのが普通だぞ」
「届かなくていい手紙なんてねえからな。そん代わり、1つ条件がある」
「ああ、そのうち俺以外のヤツが来るかもしれねえけど」
「俺たちが運ぶのは『幸せ』なんだろ?」
イザベラ・ヨーク
「僕の……妹」
「もう字が書けるんだ。あの子が、あんなに小さかったのになあ。僕も書くよ、テイラーに手紙を。ヴァイオレットにも。届けてくれる?」
「テイラー!」
劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
「通常の手紙と違って、海は果てしなく広がり、多くの水生生物が住み、豊かでとても美しいのですが、ですが、人間のように功績や立場や人格があるわけではありませんので、たたえるのに苦労しました」
「戴冠式の宣誓文は、王となるダミアン様の理想と志を文章化しました。私を『すてき』と形容してくださいましたが、書いた文章と私自身に相関関係はないと思います、あしからず」
「救ったのは私ではありません。多くの兵が戦ったからです。ですがその戦闘は同時に多くの命を奪いました、私もです。それゆえ……私はたたえられるべき人間ではありません」
「強く願っても、かなわない思いはどうすればよいのでしょうか」
「親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。何を見ても、何をしても、あなたに思い出がつながってしまうのです。時間が過ぎ去り、遠ざかっても、あなたと過ごした記憶は鮮やかによみがえります。あなたは私をそばに置き、何もできない私に生きるすべを教えてくださり、そして私に初めて『愛してる』その言葉を与えてくださった。だからこうして、また手紙を書いてしまうのです。いつかこの手紙が届くことを願って。願いがかなうことを祈って」
「少佐の代理というわけではありません。私は自分自身の意思で来ております」
「『忘れる』は難しいです。生きている限り、忘れることはできません」
「ユリス様。先ほどのは一般的な料金です。ですが当社にはお子様割引がございます。……ですので、この缶に入っているお金で、ユリス様が満足いただけるお手紙をご依頼いただけます」
「適当に申し上げたのではございません。任務を遂行するために、有事における特別規定を設けたのです。エマージェンシー・プロビジョンです」
「大丈夫です。心配や同情や過保護は、社長の中から可能なかぎり、排除していただいて問題ありません」
「私には兄弟というものがおりませんので、よくは分かりませんが、近い存在だからこそ、複雑な感情を抱くという気持ちは少し理解できます」
「多くの手紙を書いてまいりましたので、言葉にも態度にも気持ちにも、表と裏があって、目に見えるものが全てではないのだと、少しずつ分かってまいりました。でも本当の気持ちは、伝えなければ分からない場合も多いです」
「それでも、ユリス様の残されたお手紙がご両親と弟さんの心を温めると思います。ちゃんとお手紙はお渡しします」
「伝えたいことはできる間に、伝えておくほうがよいと思います」
「私は全てを聞くことも伝えることもできませんでしたが、……私に『愛してる』をくれた方です」
「大丈夫でしょうか?少佐にお目にかかっても大丈夫でしょうか?何かおかしなところはないでしょうか?随分と年月が経ってしまいましたが、少佐は私のことがお分かりになるでしょうか? お目にかかったらまず何を申し上げればいいでしょうか?現在の状況でしょうか?それとも気持ちでしょうか?それらがうまく伝えられますでしょうか?気持ちわるいでしょうか?」
「待ちます。少佐にお目にかかれるのでしたら、いつまでも待ちます」
「先生はお元気ですか? もっと、もっと教えてもらっていいですか?先生のこと」
「それは推察すると、少佐は会えないのではなく『会いたくない』とおっしゃっているのでしょうか?」
「私は少佐に会いたいです。最後にした話の続きがしたいです。『愛してる』も、少しは分かるようになったのです」
「待ちます。少佐にお目にかかれるまで、ここで待ちます」
「少佐は後悔していらっしゃるのですね。私の存在が、私が少佐を……苦しめているのですね。今の私は少佐の気持ちが理解できるのです。全てではないかもしれませんが、少しは分かるのです」
「会いたいです、会いたいです!ですが、指切りをしたのです!ユリス様と約束をしたのです。それにまだ1通、ご依頼の手紙が書けておりません」
「いいえ、少佐を殴るのでしたら私が……冗談です」
「少佐はご無事で生きておられました。もう二度と会えないかもしれないと思っていたのに、お声も聞けて……私は、もう、…………それだけで十分です」
(手紙)「親愛なるギルベルト少佐。突然お邪魔したことをお許しください。これが少佐に宛てて書く最後の手紙です。私が今生きて、誰かを想えるようになったのはあなたのおかげです。私を受け入れてくださってありがとうございました。本を読んでくださったり、文字やいろいろなことを教えてくださって、ありがとうございました。ブローチを買ってくださってありがとうございました。いつも、いつもそばに置いてくださって、ありがとうございました。『愛してる』をありがとうございました。少佐が愛してると言ってくださったことが、私が生きていく道しるべになりました。そして、愛してるを知ったから、愛してるを伝えたいと思いました。少佐、ありがとうございました。今まで、本当にありがとうございました」
ギルベルト・ブーゲンビリア
(回想)「生きるんだ。ヴァイオレット、君は生きて、自由になりなさい……心から、愛してる」
「私があの子を不幸にしたんだ!私がそばにいないほうがいいんだ」
「会えない、会えない、もう二度と」
「死んだんだ。ギルベルト・ブーゲンビリアは死んだんだ。みんなそう思っていて、そして年月とともにその死を受け入れたはずだ。だから違う人生を生きさせてくれ」
「悪いのは、『君は道具ではない』と言いながら、私は君を使って……」
「今の君に私は必要ない。それに君がいると、私は思い出してしまう。幼い君を戦場に駆り出したこと。君が私の命令を聞いて、両腕を失って……」
(回想)「随分スラスラ読めるようになったな、ヴァイオレット」
(回想)「私のそばを離れるな、ずっとそばにいるんだ。ヴァイオレット」
「いえ、ここにいます。ずっとここに」
「幼かった彼女が、もっと楽しい時間を過ごせるように、可愛らしいものを慈しめるように、美しいものに、心躍らせるように、そんな時間を過ごさせてやりたかった。なのに!」
「ヴァイオレット、ヴァイオレット!!」
「私はもう君の主人でも上官でもない。私は君を傷つけた。私は君が思うような男じゃない。すばらしい主でも、立派な人間でもない。……きっと君にふさわしくない。それでも……今でも、君を、……愛してる」
「そばにいてほしい、ヴァイオレット」
「愛してる、ヴァイオレット。ずっと、こうしたかった」
ディートフリート・ブーゲンビリア
「戦争が終わってもう何年経った?分かっているだろう、あいつはもう……ギルベルトのことは忘れろ」
「『忘れるは難しい』か」
「なくしたものは大きいな、おまえも、俺も。この間は悪かった。『二度と会えない、忘れろ』などと、俺だって忘れることはできない。結局のところ、あいつは俺の弟だからな」
「あんたは彼女の保護者じゃない。彼女を縛りつける権利はない」
「すまん、俺が悪かった。こういう言い方しかできないところが問題なのだ」
「おまえはこの島で、やっと自分の道を選ぶことができたのか。確かにいい所だがな」
「いつかまた会うことがあったら、謝ろうと思っていた。だが、今は麻袋に詰め込んで、おまえをヴァイオレットの前に放り出したい気分だ!」
「みな、簡単には素直になれないものだな」
「ブーゲンビリアの家は俺が継ぐ。おまえはもう自由になれ。……行けよ」
クラウディア・ホッジンズ
「強く願うと、思いはかなうものだな」
「もし将来、俺に子供ができるとしたら、やっぱり息子がいい。女の子は俺の神経がもたない」
「貴様が、貴様が言うな!」
「男の子も神経がもたんな」
「大馬鹿野郎!!」
「手紙は書けなかった。……でも、電話で最後にリュカ君と話せて、ちゃんと伝えられたそうだよ。『ごめん』と『ありがとう』を」
カトレア・ボードレール
「いろんなことが変わっていくわね。この郵便社だった少しずつ変わってくるわ。いずれは古式ゆかしき職業になるのかもしれないわね。ドールも。そして廃れてなくなってしまうかも」
「ヴァイオレットは今も少佐への思いを抱えている。このままだとその思いに押しつぶされてしまわないか心配よ。でも大佐だったら私たちには与えらない慰めを」
アイリス・カナリー
「社長には危機感ないんですか?今のうちに頑張らないと、そのいけ好かない機械のせいで、いずれ手紙なんて廃れます。もうすぐ電波塔も完成しますし、そうすれば電話はもっと普及しますよ」
「だからこそ!その前に稼いでおかなきゃですよ!」
「あのいけすかない機械もやるわね」
ユリス
「じゃなくて。もっと母さんや父さんや弟が読んだら元気なって頑張れる。そんな手紙にしたいんだよ!」
「あんた、なんか面白いな。いつも『具合はどうだ?大丈夫?もう休みなさい』しか言わない父さんや母さん、看護師たちとはひと味違うな」
「ごめん、ごめんなさい」
「ごめん、ひどいこと言って」
「うん、うん、よかった、ありがとう」
リュカ
「僕、『会いたくない』って言われて悲しかったけど、きっとユリスはそのほうがいいんだって、思ったから我慢した。けど、どうしても我慢できなくて、何度か病院に行ったんだ。そしたら窓からユリスの顔、ちょっと見えた」
「僕、全然怒ってなんてないよ。ユリス。僕たちずっと友達だったろ?これからもず~っと友達でいようね」
老人
「あんただけが背負うことはない。この島から若い男たちがいなくなったのも、あの戦いで多くの人が死んだのも、わしらみんなのせいかもしれん。戦えば豊かになる。みんなそう思うとった。ライデンシャフトリフのやつらが憎いと思うとったよ。じゃが、みんな傷ついとったんじゃ。……みんな。帰る所があるのなら、帰ったほうがいい」
デイジー・マグノリア
「私、もう少しここにいる。お葬式終わったばかりで、誰もいなくなったら、おばあちゃん寂しいでしょ」
「私、お母さんにまた嫌なこと言っちゃった。分かってるのに、お母さんの仕事がどれだけ大変か……」
「毎年、お誕生日のたびに、こんな手紙が届いたの?ひいおばあちゃん。おばあちゃんのこと、すごく心配してたんだ」
「彼女は受けていた仕事を全て終えると、勤めていた郵便社を辞め、島の灯台の郵便業務を受け継いだという。今はもうその郵便局も町の通りに移転したらしい」
「電話ができてドールという職業は廃れたというが、たぶん彼女はここでみんなのために、たくさんの手紙を代筆したのだろう」
「言葉で言えなくても、手紙ならできるかも。私も素直な気持ちを伝えたい。伝えたいあの人は、今このときにしかいないから」
(手紙)「パパ、ママ、ありがとう。(あいしてる)」
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